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AVANTIギルドブログです ギルメンの皆さんジャンジャン活用して下さい☆
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新PC接続のため、しばらく行方不明になります。
と言うわけで、RPGもしばらく休載です。
戻り次第再開しますので、気長にお待ちくださいませ。


*****

Act 10 「廃鉱(村の中へ。)」


綾徒に案内され、バンホに繋がるという廃鉱の入り口へやって来た2人。
ちなみに位置的にはラインアルトの最南端であ………え、何?
「ラインアルトって何処だよ」です、と………?

「ラインアルトはバンホを出て右手に行ったとこだよ!」
「ん?どしたにぃるちゃん?」
「ふぇ?ボク、何か言った?」

………閑話休題。今はそんなことはどうでもいいわけで。

「2人共。この廃鉱を進んでいけば、バリDの裏辺りに出られるぜ。」
「………ああ、うん。なんつーか、ボロボロ感がバリバリだね!」
「だろうな。何せ、最盛期は今から100年前だったらしいしなー。」
「………歴史のぁる廃鉱なんだね。」
「いや、廃鉱に歴史も何もないと思うが。………ま、いいか。
よし。それじゃ、行こう。道が悪いから、足元には気をつけて。」


そして3人は、廃鉱の中へと足を進めた………のだが。

「ふぁいあーぼーる撃っていい?これ全部燃やしていい?」
「だっ、ダメだょ!坑道の中の酸素が全部燃え尽きちゃぅ!!」
「まぁ、イラッとくる気持ちは分かるけどなー。」

カップラーメンがまだ出来ない、即ちまだ3分も経たぬ内に。
山子のフラストレーションは限界に達していた。

………まぁ、何があったのかと言えば。
廃鉱の中が、まさに『廃鉱』の如く蜘蛛の巣やら何やらで進みにくいという話だ。

「………そーいやさ、この廃鉱、どんだけ距離あんの?
聞きそびれてたけど、そこんとこどーなの綾徒君。」

「アルビDくらいだから心配ご無用。
まぁ、道に迷ったらダンバからティルコくらいの長さはあるだろうが。」

「な、長ぃね………;」
「まぁでも、道順は分かってるから問題ないさ。」

そうして、山子の愚痴をBGMに、順調に廃鉱を進んで行き。
中に進む度に息苦しくなっていく酸素が、再び軽いものに変わり始めた頃。

「………っと、此処だな。」
「ん?」
「どぅしたの?綾徒くん。」

分かれ道で、ふと綾徒が足を止めた。

「この道を左に行ったら道なり進んで、次の分かれ道を右。
それで2人の目的地である、バンホールのバリD辺りに出られる。」

「………綾徒くんは、そっちの右の道に行くの?」
「ああ。そもそもオレがこの廃鉱に入ったのも、目的があってな。
こっちの道の先に、ちょっと見ておきたいものがあるんだよ。」

「ほほう、お宝か。」
「違う、と言いたいところだが。ま、半分正解だ。
………とりあえずその件については、後ですぐ分かるさ。
それよりも、2人は先にバンホに用があるんだろ?行って来いよ。」


つい、と。
分かれ道の右の道を背にして、指で左の道を示す綾徒。

「んじゃ、また後で………かな。」
「おう。いってらっしゃい、がんばれよー。」
「ぅん!ぃこ、ゃまちゃ!」
「おうともよ!行こうぜにぃるちゃん!!」

そうして、2人は左の道へと消えていった。

「………さて、一体どんな状況になるか、見てみたいが………。
とりあえず、オレは先に“証の剣”を目にしておきますかね、っと。」


それを見送った綾徒も、右の道へと消えていった。
………んでもって、左の道へと進んでいった2人は。

「えーと。道なりに進んで、次の分かれ道を左だっけ?」
「右だょ、ゃまちゃ………。」

ようやく2人きりになれたので、イチャつきながらで道を歩いていた。
勿論、言うまでもなくどちらも“by山子”をつけておく。

「………ん?」
「?どぅしたの?」

そして間違えずに分かれ道を曲がったところで、山子がふと足を止めた。

「や、なんか歌っつーか………そんなのが聞こえるんだけど。」
「うた………?」

山子にそう言われ、耳を済ませてみる二ィル。

「ホントだ、聞こぇ………?!」
「え、ちょ、にぃるちゃん!?」

ハタリ、と。何かに気づいたように。
二ィルは次の瞬間、山子を置き去りに走り出した。

「ままま、待ってにぃるちゃん!山子を置いてかないでええぇぇ!!」

三拍ほど遅れて、山子も駆け出す。

「この声、この詩………!間違ぃなぃ、これはっ………!!」

しかし二ィルは、叫びながら後を追ってくる山子に気づかない。
エルフと人間と言う足の差もあるが、2人の距離は遠ざかるばかり。

「―ぁ、仰ぎ――空――」

そうして一人駆け抜けた二ィルは、廃鉱を後にして。
綾徒の言った通り、バリDの裏に出て―――

「―――Rrha kira chs hymmnos mea」
  (私は謳になります)
「Rrha kira enne sos yor」
  (貴方のために祈ります)


そこでようやく、駆け抜けたことで息苦しくなっていたことに気づき、深呼吸をする。

「………すぅ、はぁ。………―――っ!!」

バッ、と。
詩の主―――ヒュムノスを奏でている少女の顔を、確かめた。

「Was yea ra chs hymmnos,la glasden yehah」
  (謳になる、それこそが私の最高の幸せ!)


「………みぃ、ちゃん………。」

そして、その主は。
―――二ィルがずっとずっと捜し求めた少女に、間違いはなかった。



Next Story...Act 11 「目的達成………したらダメ?」


×××××

今回、本文中に用いた曲は
「EXEC_SOL=FAGE/.」(エグゼグ・ソルフェージュ
出典:アルトネリコ2、歌手:霜月 はるか

EXEC_SOL=FAGE/.を聴いてみる(You Tube リンク)
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今更言うまでもないことですが、山子は“主人公”ではなく“一応主人公”です。
………なのに、そのベクトルが今回初めて崩れ去った気がします。
何故だ………。何故山子がこんなに主人公然としてるんだ………。
………全く、一体何をどう間違えたのやら。(本当にな

*****

Act 9 「守銭奴=情報屋?」


バンホへ行く途中、(山子の自業自得で)白ヒグマの群れに襲われた2人。
矢は切れかけ、剣は耐久限界と言う窮地を救ったのは、情報屋と名乗る青年だった―――

「………で、何が目的だ。にるちゃんか。にぃるちゃん何だな?!
助けてもらって有り難いけど、にぃるちゃんはわたしの嫁だからやらんぞ!」

いらん。善意で助けたのに何故敵視されにゃならんのだ。」
「にぃるちゃんを助ける輩は皆、下心8割だと決まっとる!!」
えぇー………。

………まぁ、そんな会話はさておいて。

「ぁ、そぅいぇばボク、“情報屋の綾徒”って知ってる!
“すっごい高値ふっかける守銭奴だ”、って!」

「マジ?え、マジで?じゃあやっぱり、救出代ににぃるちゃんを………!」
「ないから。………まぁ、あながち間違いではないけど。
でも別に、誰彼かまわずふっかけてるわけじゃないからな?
無駄に金持ってそうな奴とか、明らかにヤバい情報求めてくる奴とか。
そういう奴等から盛大にふんだくってるだけだから。」

「………おおぅ。情報屋のとんでもない実態を聞いたじぇ………。」

って言うか、イイ笑顔で言わんで欲しいぜ。
うん、ボクもそう思う………。

「………さてお2人さん。突然で悪いが、質問だ。
マハ側からこの平原を進んできてるってことは、目的地はダンバかバンホ。
予想はついているが………2人が行きたいのは、どっちだ?」

「バンホ。小悪魔mishiaに会いに行く途中。」
「やっぱりか。………残念だが今、バンホには入れないぜ?」
………え?

突然質問されたかと思えば、次はバンホには入れないと言われ。
はて一体どういうことかと、揃って首をかしげる山子と二ィル。

「お2人さんの目的である、mishiaが居るのは確かだが。
それを知ったギルドの奴等が、そこで討伐してしまおうと思ったらしくてな。
そのせいで、バンホの入り口は防護壁で完全に閉鎖されてるんだ。
逃げは勿論、援軍も呼べないように………な。」

「………ちょい待ち。バンホは今、完全に中立地帯だよな?
鍛冶の村であるあそこを押さえられると、どっちの国も困るからって。」

「ああ。だが、その協定を守らないヤツは居るんだよ。」

今現在、バンホールは山子の言った通り『中立地帯』と化している。
それは武器を製作する鍛冶師たちが、文字通りあの村に集中しているからだ。
あの村で作られ、売られる武器の秀逸度は皆様知っての通り。
故にどちらの国が押さえると、対する国は非常に困る羽目になる。
………そしてその村の所有権を巡り、戦いになることも。

それ故に、バンホールは『中立地帯』ということで落ち着いている。
国同士の争いが始まってすぐ、現在バンホを纏めてあげている―――
―――エリン最高の鍛冶師と謳われる女性が、早々に中立を宣言した為である。

故に、バンホ及びその付近での国同士の争いは、一切ご法度。
例え大魔王が出てこようが何しようが、決して戦闘行為は行なわない。
それは魔帝国もエイリフ王国も調印を行なった、確固たる協定なのである。

だと言うのに、それを破った大馬鹿が居るらしい。全く、困ったものだ。

「バンホに入れなぃんじゃ、みぃちゃんに会ぇなぃょ………。」
「ソウダッタ!ちょっと綾徒くん、その防護壁破れんの?」
「はっきり言って無理。何重にも重ねがけされてるから。
………ったく、ダンジョンと影世界以外で防護壁使えない仕様は何処いったんだか。」


はいそこ、ご都合主義には突っ込むな。

「い、今なんか聞こえたような………うん、気のせいにしておこう。
まぁそういうわけだから、正面から入るのは諦めた方がいい。」

「み、みしあちゃんを目の前にして諦めるだと………!?
ってか、それだったら尚更入らないとやばいじゃん!!
わたしの、わたしのみしあちゃんがギルドの奴等にお持ち帰りされる………!!

「………ああうん、言うと思った。
でもそこはほら、一応ガチで戦ってるわけだから怪我とかの心配しようぜ?」

「………ねぇ、聞いてもぃぃ?」
「ん?何だ?」
「正面から入るのは諦めろ、ってことは………。
正面“以外”からだったら、バンホに入れるってことになるよね?」


ピタリ、と。
頭を抱えてうなっていた山子の不審な挙動が止まった。

「………おい綾徒くん。それ、マジか。」
「正解。正面から以外に、バンホに入れる場所が一箇所ある。」
「マジで!?それ、教えてっつーか教えろ!!」
「おっと、親切なサービスはそれで終わり。
此処から先は、情報屋と依頼人の関係だ。………嫌なら勿論、ここまでだ。」


顔を合わせる山子と二ィル。だが、すぐに綾徒の方を向いて、

「………幾ら?」
「そうだな………。“澪”に恩を売るのも悪くは無いんだが………。」
「!」
「みお………?」
「………よし、じゃあこうするか。
“澪”に恩を売る意味もあるが、今回は金じゃなくて、一つ確かめさせて欲しい。」

「澪ってのがよく分からんが………確かめるって、ナニを?」
「月並みで悪いが、この場じゃ無理だと言っておこう。
………バンホに入って、お前達の目的を達した後でいい。
その後、オレと一緒に行ってほしいところがある。そこで、話そう。」

「………ゃまちゃ。」
「分かってるよ、にぃるちゃん。
その話、受ける。山子と二ィルの名に賭けて、踏み倒さないと女神に誓う。」

「………OK。商談、成立だ。」

こうして2人は、綾徒と商談を成立させ。
綾徒の導きで、バンホに繋がっていると言う、廃鉱へ向かうことになった。




Next Story...Act 10 「廃鉱(村の中へ。)」

*****

Act 8 「平原疾走(さぁ走れ!!)」


行き先をバンホに定め、旅を続ける山子と二ィル。
ちなみに、現在地はセンマイ平原の東側………なのだが。

「ゃまちゃのバカーっ!!どぅして白ヒグマの群れに突撃するのーっ!」
「いやほら!お宝ドロップしないかなー、と思って!」

………白ヒグマの大群に、追いかけられていた。
ちなみに理由はあえて語るまい。と言うか、察して欲しい。

「ええい、幾ら蹴散らしても次から次へと!
………ってヤバ!にぃるちゃん、矢はまだある!?」

「正直言って、残り少なぃょ!」
「おっけ、じゃあ一回ミルっとく!援護ヨロシク!」
「ぅん!」

が、追いかけっこは人間やエルフよりクマの方が圧倒的に有利。
その為、弓矢で敵を牽制しつつ走っていた。

しかしそれでも、数が多すぎる。
2人共マハで矢を補充していない為、残りの矢があまり無い。

「………あ、やべ。」
「ぇ、どぅしたのゃまちゃ?」
「山子、矢もない上に剣も耐久限界だ\(^O^)/」
「ぇえ!?」

………そして此処に来て発覚する、剣の耐久不足。
マビではよくある話ではあるが、こういう状況だと洒落にならない。

「ええい、こうなれば最終兵器を使うしかあるまい!」
「さ、最終兵器………!?」
「うむ!見よ、山子必殺の最終兵器………!」

そう言って山子は―――180度反転して、

「三十六計逃げるが勝ちー!!」
「えぇー!?」

クマの大群を背にして、脱兎で逃げた。
二ィルを一緒に連れて逃げるのも忘れていないチャッカリ具合である。

「む、ムリだょゃまちゃ!すぐに追いつかれるょ!」
「そこはほら、マビのシステムに抗う勢いで!」
「絶対ムリーっ!?」

………本人達は至極真面目なのだが、傍から見ると完全に漫才である。

嗚呼、此処に賢者ことグライヴがいないのが悔やまれる。
彼が居たら、そりゃあもう素晴らしいツッコミを披露してくれただろうに。

―――と、その時。

「そこの2人、3秒数えて左右に跳べ!」
!?

突然、何処からともなく声が聞こえた。
何処から発せられた声なのか気になるが―――その前に、3秒過ぎる。

互いに、左右に跳ぶ!!

「―――偽・螺旋剣。

左右に避けた互いの間―――即ち、先程まで2人が居た場所。
そこに、“矢”として打ち込まれたであろう“剣”が突き刺さる。

そして次の瞬間、―――眩い閃光が、世界を覆う。

「っ………!!」
「わわっ………!」

閃光と共に轟音も鳴り響き、しばし平原は土煙が立ち込める。
そしてそれが晴れる頃には既に、平原には3つの人影以外に生物の姿はない。

「んー、貰ったはいいけど微妙だなコレ………。
ま、いいか。所詮は単なる“おもちゃ”なんだし………。」


そうして、その人影の内の1つが動いた。
―――山子と二ィルに、横に跳べと指示した声の主だ。

「な、何かよく分からんが助かった!」
「ぅ、ぅん!ありがとう!」
「お礼を言われるようなことはしてないけどな。
貰い物の試運転も兼ねてたわけだから………。」

「ふーん?………えーっと、ところでおたく、どちら様?」
「人のこと聞く時は、まず自分からってのが王道だよな?」
「む。そりゃ確かに、それが王道っちゃ王道だけど。
………わたしは山子。で、こっちの可愛いエルフがにぃるちゃんね。」

「ゃ、ゃまちゃ!そぅいう紹介の仕方は………!」
「事実を言ったまで!にぃるちゃんは可愛い!!
「ふ、ふええぇえ!?」

最早、この辺りのことに関しては誰も突っ込むまい。

「なるほど。“山子”に“二ィル”、ね………。
おっけ。名前、しかと聞き届けた。じゃあ次は、オレのことだな。

オレは綾徒。―――それなりに名の通った、情報屋をやってる。」



そうして、山子と二ィルは情報屋の綾徒は知り合った。
………はいそこ、色んな意味でロクな会い方じゃねーなとか言わないの!




Next Story...Act 9 「守銭奴=情報屋?」


×××××

用語解説 その2

「偽・螺旋剣」と書いて「カラドボルグ」と読む。
元々はアルスター伝説の「名剣カラドボルグ」が原典である。
が、今回の「偽・螺旋剣」は『Fate/stay night』なるゲームが出典。
つまりアレ。ゲーム内に出てくる武器=神話の神々の武器の名前とかそんなノリ。
分かりやすく言うと、エクスカリバーとか草薙の剣とかロンギヌスの槍とか。

ちなみに本編中でもちょっと書いたが、綾徒はこれを矢として使用している。
前述のゲームでも、使い方は完全に矢である。
………一応、剣のはずなんだが。



*****

Act 7.5 「Interlude 1」


山子と二ィルが去った後の、魔王城。
輝二は私室で、グライヴに資料整理をさせていた。
本人は窓枠に腰掛けて外を見ていたが―――ふと、口を開いた。

「―――『勇み世を救う者、女にして女を愛でる人。
癒すはエルフにして、澪の名を持ちしエルフの娘。』」

「っ!?………それは、惑星の………。
なんで、それを知って………いや、違うか。
―――最初から、全部お見通しだったってことですか………魔王様。」

「まさか。だって、“勇”み世を救う“者”―――即ち、勇者。
その勇者がまさかあんな外道だなんて誰が想像できると思う?」

ですよね。うん、オレが間違ってました。」
「分かればよろしい。………で、どう?
山子の方はさておきにーるちゃんは。………見てて、どうだった?」

「どう、と言われても………。
そりゃまさか、ニルちゃんが“澪”なのかーって吃驚はしましたけど。」

「うん、期待にハズレまくりの回答ありがとう。」
「………いや、それ以外に一体どんな回答をしろと?」

とん、と窓枠から飛び降りる。
そして一度外を見てから―――再び、口を開く。

「………あー、聞き方が悪かった。」
「?」
「姿見たところで、どうにかなるわけないしね………。
………うん。じゃあもう一回聞くよ、グラ君。」

「………何でしょう、魔王様。」

「にーるちゃんの詩―――聴いて、どう思った?」

「どう、って………。」

*****

「:/ xO rre qeiyu m.t.y.y. anw daedul.」
  (『人は生命在る限り 醜い物ばかりを産み落とす)
「Naave wEsLYN ayulsa sphaela/.」
  (故に恐れや不幸の無い永遠の世界を創り上げた)

「xE rre vega a.u.k. ayulsa Asiance_qeiyu/:」
  (此処こそが楽園 そして人の目指すべき唯一の希望の地』)


*****

「―― ki ― c― ――n―le ―― en ――nd― s― d―s yor.」
  (――――を―――為 ―――――――を――――)
「We― ― ra ara― t― ――e an ―ue ―― ――」
  (この――――と――――に今 ――詩を――――)


*****

「………あれ?」
「………どうかした、グラ君。」
「いや、何か………。前にも、ニルちゃんの詩を聞いたような覚えが………。」
「………ふーん?ま、もしかしたらそうなんじゃない?」

グライヴの答えに満足したのか、軽やかな足取りで扉へと向かう輝二。
………勿論、山子が蹴り飛ばしたので、ぶっ壊れたままではあるが。

「グラ君。その資料整理終わったら、今日は上がっていいよ。」
「へ?上がっていいよって………発電は?」
「今日は無しにしてあげる。」
「………マジで?」
「大マジ。でもその代わり、資料整理は手を抜かないようにねー。」
「………あの、魔王様。一体、何企んでるんですか?」
「………あのねグラ君。残業しなくて良いって言ってるんだよ?
人の好意は素直に受けようね………?

「イエスボス!資料整理だけ、ガッツリやらせていただきます!」
「分かればよろしい。」

そうして部屋を出て行く輝二。グライヴは勿論、資料整理に全力投球である。
………裏の有無に関わらず、キッチリやらねば後が怖い。


―――そして、部屋を出て行った輝二は。
城の廊下に、軽快な音を響かせながら歩いていく。

「………とりあえず、ある程度は予定通りで予想通りか。
でもまさか、勇者があんな外道だとは思わなかったけど………。
………ま、いいか。
それよりも、グラ君の方がイマイチかなー。どうにかしなきゃ………。」


ちょっとした独り言を零しているのは、ご愛嬌だ。
周りに人は居ない。故に、決して迷惑にはならないのだから。

「………うん。次の手は、早めに打つか。
―――“生贄”としての効力を失くす前に、全てを成さないと………。」


カツン。
………廊下に反響するブーツの音が、やけに大きく聞こえた。




Next Act 8...「平原疾走(さぁ走れ!!)」


×××××

今回、本文中に用いた曲


「METHOD_IMPLANTA/.」(メソッド・インプランタ)
出典:アルトネリコ2、歌手:志方 あきこ

「EXEC_******」(エグゼグ・*******)
出典:???、歌手:???

*****

Act 7 「犠牲を払う旅」


えー。突然ですが、この7話はダイジェストでお送りします。
何とぞご了承下さいますよう、深くお願い申し上げます。

………あ、ちなみに話が書けなかったとかではないので、その辺は間違えないように。



グライヴという尊い犠牲を払い、mishiaの居場所を聞き出した山子。
そして(二ィルの)後ろ髪をひかれつつ、マハの城を後にしようとしたその時。

「何つーかさ………。うん、ホント………。
………いっぺん焼け焦げろ、ねぇちゃん。マジで頼むわ。」


キレた魔王 輝二に洗脳されたグライヴが、山子に牙を向いた。

「ちょ、にぃちゃん!?にぃるちゃんに当たったらどうすんの!?」
「心配すんな、ニルちゃんには絶対当たらない!」
「自信があるのは結構だけど、当たったらどーすんのさ!」
「心配するな、ワンドの射程圏外にニルちゃんは居る!!」
「げっ、外れてたのね!!」

城門前で乱れ飛びまくるサンダー。
仕事(発電)で連発しているだけあって、技のキレは素晴らしかった。



そして、必死になってサンダーから逃げ切った山子………もとい、2人。
復興の真っ最中であるセンマイ平原の一画でクマと戯れつつ、バンホールを目指す。

―――そして、その道の途中。

「へー。アイツが今代の“勇者サマ”か。
………いや全く、全ッ然そうは見えないけど。
で、もう1人が“澪”か………。うん、そっちは普通だな………。」


遠くの丘から山子たちを見つめる、謎の人影。
その視線に気づかぬままに平原を進む山子は、決意を新たにする。

「ウン。わたし、にぃちゃんのことは忘れない………!
そう、この旅は………色んな犠牲を払って進む旅なんだから!」

「………ゃまちゃにボクから言えることは、何も無いよ………。」

………そうして、(色んな意味で)この旅が並々ならぬものであることを再認識し。
小悪魔mishiaをお持ち帰りすると言うどうでもいい決意も、再認識した。

「行くよ、にぃるちゃん!!
わたしたちの旅は、まだまだ続いて行くんだから!!」

「ちょっ、ゃまちゃ!?それは打ち切りフラグだよー!!」

………まぁ、雲行きは何だか怪しいが。
とりあえずは大丈夫。まだ続くから。………作者の元気が続く限り。(←

「!?」
「ん?どしたのにぃるちゃん。」
「ぇっと………。何か今、不吉な言葉が聞こえたような………。」
「周りに人いないヨ?」
「ぅん、そぅなんだけど………;」

………迂闊なことは言わない方がよろしいようで。うん、以後気をつけねば。



そんなこんなで、第7話のダイジェストでありました。
そしてこれにて、RPG第1章は終了で御座います。

次回は第2章………と見せかけて閑話だったりします。
その次から第2章、通称“バンホ編”が始まります。………お楽しみに!




Next Story...Act 7.5 「Interlude 1」


×××××

*嘘か本当か明言出来ない次章予告*


―――様々な障害を乗り越え、ようやく辿り着いたバンホール。
しかしそこは既に、小悪魔mishiaの支配下におかれていた!

何としてでもmishiaに会うべく、坑道からバンホに潜入した2人。
しかし幾重にも仕掛けられた罠のせいで、2人は分断されてしまう。

分断され、1人きりの二ィルの傍に忍び寄る、灰色の影。
そしてそんなことは露知らず、遂にmishiaと邂逅した山子。
更にはその裏で暗躍する、謎の人物―――

「にーるは大人しく、フィリアで謳ってれば良かったのに。
そうしたら今みたいに、痛い思いもせずに済んだんだよ?」


―――そしてその時、山子は重大な決断を迫られる。
それはいずれ世界を揺るがすであろう、とてつもなく大きな選択肢。

初志貫徹、mishiaをお持ち帰りするのか。
それとも、囚われた二ィルを救って真の勇者となるか。


「―――ウン、決めた。わたしが選ぶのは―――」


ヒロイン・二ィルと、裏ヒロイン・mishiaの仁義無き女の戦い。
それに巻き込まれたっつーか、自分から突撃して行った山子の明日はどっちだ!
てゆーかこの物語、ハーレクインだったっけ!?RPGだよね確か!?

第2章、『大乱闘バンホシスターズ』!
容赦ないまでの女の戦いを、その目で確かめろ!!





「………ぃゃ、ぁの。ボク、そんなことしたくないょ………?」

大丈夫。だってこれ、嘘か本当か明言できない次回予告だから。
故に本編でやれない分を此処ではっちゃけてる可能性も無きにしも非ず………。

「………そ、それでもぃぃのかな………?」
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