AVANTIギルドブログです
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Act 21 「戦闘開始!(一撃必勝!)」
「………あ、居た居た。おーい、みしあちゃーん。」
「あ、こーちゃん。どうしたのー?」
ダンバの闘技場、その客席の一角。二人の少女が、その場に居た。
「はい、これトーナメント表。もうすぐ開会式始まるってさ。」
「ふーん………あれ?」
「どうかした?」
「………ちょっと、懐かしい名前があっただけ。」
「そう、そりゃ良かった。………それにしても、細工面倒だったなー。
対戦カードをちょっと弄ればいいだけとは言え、やっぱ疲れるわ。」
「お疲れ様でした。………あ、ところできゃをちゃんは?」
「副業中につき、もうちょっと遅くなるってさ。」
「はーい。」
二人がそんな会話をしていると、闘技場全体が歓声に包まれる。
どうやら、開会式が始まったようだ。………それを見て、黒髪の少女は笑う。
「………ようやく、刻の審判が始まる。」
「………うん、そうだね。
勇み世を救う者じゃなくて、魔を統べ戦う王の時代になるんだ。」
そして赤い髪の少女も笑い、何も知らぬ民衆達が騒ぐ、開会式を見やった。
×××××
さて、今回のトーナメントは32人による対戦で、AブロックとBブロックに別れている。
順調に勝ち上がれば、Aブロックの第3戦目で二ィルとグライヴが当たることになる。
そして時をずらし、Bブロック4戦目………準決勝で、山子とラドがぶつかる。
ラドが目的を果たす為には、少なくとも山子を倒し、二ィルかグライヴを倒さねばならぬのだ。
………んでもって、今現在はAブロックトーナメント第3戦の直前。
即ち、二ィルとグライヴが戦う直前なわけでありまして―――
「にるちゃん、にぃちゃんに変なことされたら迷わず山子を召還してね。
にぃるちゃんの代わりに、悪逆非道なにぃちゃんをメッタメタにするから。」
「それやったら失格になるのはにるちゃんな上に俺はそんなことしない。」
「ふ、男はみんな獣だって姫が言ってたぞ!」
「………使いどころと使用目的間違ってる気がする………。」
まぁ、控え室はこんな感じ。
「………あ、もうこんな時間か。じゃあにるちゃん、そろそろ行こうぜ。」
「ぁ、ぅん!お手柔らかにお願ぃしますっ。」
「お手柔らかにしなかったら山子がゆるさねぇ。」
「………うん、がんばるヨ………。」
山子にぐっさりと釘を刺されたグライヴ。
とは言え、トーナメントは仁義なき決戦の場。流石の山子でも乱入はしない………と思いたい。
かくして互いに登用口へと向かい、あとは決戦の火蓋が切られるのを待つ身となり―――
「言っとくけど、負けたら次お城に戻ってきたとき、目いっぱいこき使うから。」
「………は い ?」
………グライヴはそこで、恐怖の声を聞く羽目になったのであった。
「えっと………。魔王、様?」
「何かなグライヴ君。」
「な、何でこちらにいらっしゃるんですか………!」
「観光2割、後はお仕事が8割かな。
で、可愛い可愛い召使いがトーナメントに出るって聞いて、この通り応援に。」
「………それはアリガトウゴザイマス………。」
何故か、登用口のすぐそばに、魔王様こと輝二がいた。
………一応、此処ダンバは対魔帝国の中心となっている街だ。
そこに魔帝国のトップ2と言っても良い魔王様が、こうもあっさりいていいものだろうか。
「………さて、ちゃっちゃかお仕事しますかね。」
「………仕事?」
「そ、お仕事。みぃちゃんに任せようかと思ったんだけど、これはちょっとね。
これに関してだけは、自分がやった方が確実だし。………まぁ、そういうわけでグラ君。」
「………な、何でしょう。」
ぶっちゃけなくとも輝二に対して引け腰になっているグライヴは、恐る恐る言葉の続きを促す。
そうして輝二は、魔王と称されるのがよく似合う笑みを浮かべて、
「しっかり聞いててよ?これでもグラ君には、期待してるんだから。
―――大切な大切な、世界の変革の為のの生贄として。」
「………え?生贄、って………。」
「―――その内思い出す。自分の、真実に………。
Ma num ra teyys ween syec oz was en noglle guatrz,ee,
(私は至って冷静に激しく黒い怒りの奈落の中にあり続けたい)
Ween colgen fayra,Race mea wis gigeadeth zeeth tie yor
(凍てる業火に灼かれながら私を飾る首飾りはおまえを縛る鋼鉄の鎖)
―――“DESPEDIA”!」
「………つっ゛―――!?」
×××××
「………?」
「ん?どうかした、にぃるちゃん。」
「今、何か聞こえたょぅな………?」
「?この通り、歓声ならめっちゃ聞こえるけど?」
「ぃゃ、そぅじゃなくて………。気のせぃかなぁ………?」
グライヴの居る場所とは別の登用口。
出番を待つ二ィルと、それを見送るべく付いてきた山子は会話を交わしていた。
「………ぁっ、ァナゥンス!」
「お、もう始まんのか。じゃあ行ってらっしゃい、にぃるちゃん!
にぃちゃんに手加減なんてものは一切無用、精一杯ぼこってきなさい。」
「ぁ、ぁはは………。ぅん、ぃってくるね!」
そうして、二人の決戦の火蓋は切られたのだが―――
―――この試合において二ィルはグライヴに惨敗、グライヴが準決勝に歩を進めた。けれど―――
「………ちょっと待った。いつの間に試合終わったんだ………?」
「………グラ君?どぅしたの………?」
「試合の内容なんて、ちっとも覚えてねぇ………。
それどころか、試合をやったことすら覚えてないんだよ………!」
「!?」
「確か、控え室でにるちゃんやねぇちゃんと話して………。
その後………。その後、どうしたんだっけ………?確か、誰かが………?」
―――その後、何やらよからぬ雰囲気が漂っていた。
×××××
「………こーちゃん、にーちゃんに何したの。」
「勿論、“お仕事”ですが?」
「………ほんっと、こういう時のこーちゃんって怖いよね………。
と言うか、みしあには出来ませんこんなこと。………外道に近くない?」
「まぁでも、コレが一番手っ取り早いじゃん。
Hyear.Ma num ra gyusya yorr,ee Dia oz ruinien
(さあ偉大なる破壊の王よ)
Hyear,Ma num ra gyusya yorr dewee won clamour yor
(さあ跪け 我は汝を支配せり)
en chess won vinan jambea mea,gigeadeth zeeth tie yor
(そして吻けよ この白い足に 汝を縛る鋼鉄の鎖に)
………ってね。それに、今は効いてもこれからは効かないのは明白だよ。」
「………ま、そりゃそうだ。」
Next Story...Act 22 「勇者VS戦士」
×××××
今回、本文中に用いた曲「EXEC_DESPEDIA/.」(えぐぜぐ・ですぺでぃあ)
出典:アルトネリコ2、歌手:みとせのりこ
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