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Act 2 「魔王の都(プラス賢者。)」
「ほぅほぅ。にぃるちゃんは、ヒルマスを目指してるのね。」
「うんっ。まぁ、弓と一緒にやってるから、あんまり上手じゃないんだケドね。」
「いやいや、今時ヒールやるなんて感心歓心!!
何せ今や、昔以上にマゾ寧ろドMスキルと言われてるくらいだしね!」
「………ゃまちゃ………。」
それはフォローになってない。と、二ィルが思ったかどうかはさておき。
さて、今の現在位置はオスナサイルを抜けてマハ領内。
とは言え街はまだ遠いので、街を目指して歩いているのだが………。
「あ、また居る。にぃるちゃん、隠れて。」
「ほぇ………。また居るの?」
「ウン。………全く、何で郊外に兵士がいっぱい居るんだか………。」
郊外であるにも関わらず、何故か魔帝国の兵士達が居た。
それも、10や20ではきかない人数が。
その理由はサッパリ分からないが、恐らく見つかったら面倒なことになるだろう。
そう判断した二人は街道を避けて、雑木林を進んでいた。
「………よし、行ったな。」
「ふー………。でもどうして、あんなにいっぱい居るのかな………?」
「さぁ?兎に角、見つからない内にとっとと行k………。」
「………?どしたの、ゃまちゃ………あ゛。」
一歩踏み出した山子が何やら止まった。
はてな?と思った二ィルが山子の方を見てみると………。
………人が倒れてた。と言うか、山子が踏んでた。
「………。」
「………。」
「………。」
「………。」
「………よし、行こうか。」
「えぇ!?ちょ、やまちゃ!?」
そして我等が(一応)勇者山子は、それを見なかったことにした。
間。
「………ったく。行き倒れてる人間踏むなよな、ねぇちゃん。」
「行き倒れてるにぃちゃんが悪いんだろー。」
「コラゃまちゃ!病人にそーゆーこと言わないの!」
結局山子は、倒れていた人―――グライヴを助けた。
と言うか、ぶっちゃけ助けたのはニルちゃんである。流石はヒーラー。
そして問題はココからである。
うつ伏せで倒れていた挙句、山子に踏まれていた彼を起こしたまでは良い。
が、そこで山子は気づいてしまったのだ。「あ、この行き倒れ知ってるわ」と。
まぁ要するにこの2人、旧知の仲である。
後日聞いたところ、とある酒場での飲み仲間だったとか何とか。
………まぁ、あくまでも簡潔に述べると、だが。
「………はい、これで治療はおしまい。痛いとこない?」
「とりあえず大丈夫。ありがとう、おかげで助かった。」
「はいはい、治療終わったらにぃるちゃんから離れる離れろー!」
ヒーラーとしてグライヴの近くに居た二ィルを引き剥がす山子。
………おーい。嫉妬は見苦しいぞー、山子。
「んなことよりにぃちゃん。何でこんなとこで行き倒れてるのさ。
しかも怪我じゃなくて疲労による体力不足で倒れてるとか、何やってんの。」
「あー………。黙秘権の行使とかは無し?」
「んなもん無い。第一、誰が行き倒れてるところを助けてやったと思ってんの。」
二ィルである。断じて山子ではない。
寧ろ山子は見なかったことにしようとしていたぞ?
まぁ、そこはツッコんでも無駄と悟っているグライヴ。スルーした。英断である。
「………おーけー。でも、あんま楽しい話でもないからな?
要約すると、オレはマハから………魔王城から逃げてきたんだよ。」
「逃げて………ってちょっと待てぃ。
ってことは、さっきからちらほら見かける兵士は、にぃちゃん追っかけてるのか。」
「あーうん、そーなる。」
「………にぃちゃん、一体何したんだ。魔王でも怒らせたのか?」
「や、そーいうわけじゃないんだが………。」
グライヴが、そりゃあもう深いふかーいため息をついたその時。
「いたぞー!!」
「「「!?」」」
―――魔帝国の兵士達に、見つかった。
「げ、にぃちゃんと一緒に居ると捕まりそうだなこの状況!
あーもう、しゃーない!にぃちゃん、マハの街どっち!?」
「え?ああ、向こうに見える池に沿って歩いて………。」
「そんな説明じゃワカラン!!」
「「何で!?」」
全くである。寧ろ、まだ道順の説明は終わってないと言うのに。
「ええいめんどくさい!一緒にマハまで来いにぃちゃん!」
「へ?いやちょっと待って、ねぇちゃん。
何でわざわざ逃げてきたマハにとんぼ返りしないといけな………。」
「行くぞにぃるちゃん!魔王のお膝元へ!!」
「ぅ、うんっ………?」
「ちょ、まっ、頼むから離してくれー!?」
………とまぁ、そんなわけで。
3人揃って………と言うと、盛大に間違いが含まれているのだが。
だがとりあえず、3人揃ってその場を離脱した。
―――目指すは、イメンマハ。
Next Story...Act 3 「街と光輝と魔王様」
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